株式会社プレイドの導入事例: BigQuery と Bigtable への移行で理想的なリアルタイム処理を実現
2016年9月16日金曜日
「ウェブ接客」というワーディングで、Web 上でのリアルタイム接客を実現するプラットフォーム「KARTE(カルテ)」を提供する株式会社プレイド。2015 年 3 月のリリースからわずか 1 年半で 1,000 社を越える導入実績を達成した同サービスが、今、Google Cloud Platform への乗り換えを進めています。
■ 写真左から
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Technology Officer 牧野祐己さん
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Chief Engineer 後藤圭史さん
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Co-Founder and CTO 柴山直樹さん
■ 利用中の Google Cloud Platformサービス
『Web 上では店頭のようにお客様の動向を確認した上でのリアルタイムな接客は不可能』。それは改めて確認するまでもない“常識”でした。その常識を覆すサービスとして、今、EC サイト運営者などを中心に話題となっているのが、株式会社プレイド独自のウェブ接客プラットフォーム「KARTE」です。このサービスはサイト来訪者の行動データを解析・蓄積し、それをリアルタイムにサイト運営者に届けることで、ウェブ サイト越しの接客を可能にするというもの。EC サイトでのリピート促進から、旅行サイトでの予約率アップ、不動産サイトでの問い合わせ件数アップなど、既に多くのウェブ サイトの背後で、KARTE が稼働しています。
(KARTE のインターフェイス)
「昨年 3 月のリリース以降、EC サイトを中心に、人材派遣、不動産、金融、メディアなど、幅広い業種で採用が進んでいます。サービス開始から一周年、今年 2 月末の時点で 845 社に導入していただき、その後も順調に導入社数は増えています。解析したユニークユーザー数は 4 億にも達しました」と胸を張るのは、株式会社プレイドの Chief Engineer、後藤圭史さん。その開発は 2013 年夏頃からスタートし、その当時は Google Cloud Platform がまだ国内で大きなプレゼンスを持っていなかったことから、他のクラウドプラットフォーム上で構築することを選択されたということです。
ところがサービスが拡大していくにつれ、その維持コストが馬鹿にならない金額へと膨れあがっていきます。特にデータベース システムの利用料金が想定を越えて膨らみ始めたのです。
「何より困ったのが、コストの問題以上に、思ったようなパフォーマンスが出ないということ。設定値の半分もでないことはざらで、シーンによっては 100 分の 1 にも及ばないということすらありました。リアルタイムを売りにした解析サービスを提供しているのに、これでは話になりません。早急に対策を考える必要がありました」(株式会社プレイド Technology Officer 牧野祐己さん)
そんな中、いくつかの選択肢の中で、想定を越える結果を得られたのが Google BigQuery だったそうです。
「BigQuery が良さそうだと言うことが分かり、まず手始めに、契約企業様に毎月末に提出する毎月の利用状況(金額)集計に使ってみました。そしてこれが大成功。想像以上のパフォーマンスがでて、これだ! と思いましたね。現在ではこれをお客様の側で利用する管理画面にも適用。お客様がリアルタイムに配信状況を確認できるようになりました。ほか、多くの処理を BigQuery に置き換え始めています」(株式会社プレイド Co-Founder and CTO 柴山直樹さん)
それまではサービスのレスポンス速度を優先するため、集計のリアルタイム性を妥協していた面もあったそうですが、BigQuery を使うようになってからはそのどちらも両立できるように。また、もちろん費用についても劇的に改善したそうです。
「とは言え、効率的に回していくための工夫は必要。使わないデータは入れない、カラムをしっかり切る、アプリケーション側で使うスキーマを自動的に書き込むモジュールを作るなど、必要な時期の、必要なデータだけを参照できるようにしています」(牧野さん)
また、BigQuery に加え、Google Bigtable も、KARTE のサービス品質向上に貢献。KARTE では、サイトを訪れているユーザーの行動データ(来訪回数や購入金額など)を個別に集計・リアルタイムに表示する機能があるのですが、そこではBigtable が使われています。
「新しくイベントが発生した際、データベースをコンマ数秒で書き換える必要があるのですが、こうしたそれなりに大きな統計情報を高速に出し入れできるのがBigtable のいいところ。BigQuery でも同じような事ができるのですが、ここはレイテンシの少ない Bigtable を利用しています」(牧野さん)
なお、気になる移行の手間についても、大きなトラブルはほとんどなかったそうです。
「この手の移行作業では、やってみたら思ったようにパフォーマンスがでなくて、トライ&エラーを繰り返して正解を見つけていくというのが普通なのですが、Google Cloud Platform への移行に関しては、やってみたら思った以上にパフォーマンスが出て驚くということの繰り返し(笑)。最初の置き換え作業は 1 週間程度で無事完了しています」(柴山さん)
「開発者としてうれしかったのがドキュメントが完璧だったこと。実際にどのような仕組みで動いているのかや、パフォーマンスを上げるためのアドバイスまで記載されていて、非常に助かりました。それまで使っていたクラウド プラットフォームはブラックボックス感がとても強かったのですが、Google Cloud Platform はとてもオープン。信頼できると思いました」(牧野さん)
「とは言えまだ、移行の第一ステップが終わったばかり。本格的な移行はこれからです。現在はもともと使っていたクラウド プラットフォームと Google Cloud Platform の間の通信コストが馬鹿にならない金額になってしまっているので、早急にこれらを Google に移行していく予定です。移行が完了した部分でパフォーマンス、コスト面が大幅改善することが分かっているので、他のところでもそれが起きることを期待しています」(後藤さん)
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